年齢退行催眠 / 傷ついた 自己イメージの回復
こんにちは。
Fumiko です。
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年齢退行セラピーの後編、「では、どんなふうに解放し癒していくのか」について書きました。
アダルトチルドレンは、たしかに重たい荷物を背負っています。
でも、その荷物は本来の自分のものではないので、必ず下せます。
自分の幸福を追求することを、決して諦めないでくださいね。
あなたは、幸せになるために生まれてきたのですから。
目次
ではここで、年齢退行セラピーについてお話しする前に、顕在意識と潜在意識の働きについて書いていきます。
顕在意識とは考えたり判断したり意志をもったり決断したりする論理的思考を担当している、わたしたちが意識できる意識のことです。
潜在意識のほうは、直感や感覚、感情、想像力、記憶を担当しています。
二つの意識は、よく氷山に例えられます。
海面に出ているほうが顕在意識で、海面下にあるのが潜在意識に相当すると言われると、分かりやすいですね。
潜在意識のほうが顕在意識より10倍近くもパワーがあるわけです。
潜在意識は、また膨大な記憶の貯蔵庫とも言われています。
何でも批判することなく受け入れ、記憶してしまいます。
でも、望ましいものも望ましくないものも何でも記憶してしまうと、心は苦しくなります。
そこで、顕在意識と潜在意識の間には、成長するにつれ目に見えない膜が出来上がります。
疑ったり批判したりすることによって受け入れるものと受け入れないものを選別する、フィルターのような働きをする膜です。
この膜をクリティカル・ファクターと言います。
クリティカル・ファクターは、大体7~10才くらいまでの間に出来上がると言われています。
ということは、幼児期にはこのクリティカル・ファクターがまだ出来上がっていないので、幼い子どもは何でも記憶してしまっているということです。
忘れているけれど、潜在意識は覚えているのです。
そして、その記憶には感情がくっついています。
クリティカル・ファクターがまだ確立していない時期から、適切で十分な愛情が与えられず、安心感をもつこともできない環境で育つと、心が不安定になるのも無理からぬことでしょう。
セラピーを受けに来られるクライアントさん (お客様) は、様々な悩みや苦しみを訴えられます。
でも、お話を伺っていくと、ほとんどの方たちが幼少期に機能不全家庭で育ったことが分かってきます。
ですから、年齢退行セラピーでは、親と対話することがもっとも重要な要素となります。
潜在意識の世界で、子ども時代の自分に戻ったクライアントさんがまず行うことは、母親なり父親なりと一対一で対話することです。
幼少期に戻った自分の前にいる親は、そのときの年齢の姿で出てきます。
Th(セラピスト)「お母さんは、あなたをどんな表情で見ている?」
Cl(クライアント)「笑ってる。でも、疲れた顔している」
Th「お母さんにずっと言いたかったこと言ってごらん。全部吐き出してごらん」
セラピストが促すと、子どもに戻ったクライアントさんは、胸の奥に溜まっていた思いと感情を吐き出します。
さみしい。
お母さん、わたしを見て。
わたしの話をちゃんと聞いて。
わたしをほかの子(あるいは兄弟、姉妹)と比べないで。
抱っこしてほしい。
お母さんと二人で遊びたい。
個々のケースによるちがいはありますが、子どもの代表的な思いは、大体このようなものです。
Th「じゃあ、お母さんはどう思っていたのか、お母さんの気持ち感じてみるよ」
セラピストが1、2、3と数えてクライアントさんの腕を軽く叩くと、クライアントさんはお母さんの心の中に入っていきます。
わたしたちの潜在意識はみんなつながっています。
意識を氷山にたとえると、海面上の部分が顕在意識、海面下の部分が潜在意識に当たります。個々人の潜在意識である海面下の氷山は、海水に浮かんでおり、海水でつながっているともいえます。
この海水に当たるのがユングの提唱した集合的無意識です。
個々人の潜在意識は集合的無意識でつながっているので、催眠状態で相手の潜在意識にアクセスすると、相手の心が分かるのです。
子どの訴えに対する、お母さんの答えも大方は次のようなものに代表されます。
かまってやれなくて、ごめんね。
子どもの気持ちを顧みる余裕がなかった。
その理由は、
経済的に逼迫していたため、朝から晩まで働かざるをえなかった。
姑が厳しくて、一日中働かざるをえなかった。
夫が自分の話を聞いてくれず孤独だった。
お母さんの言葉から、お母さん自身が家族の中で嫁という立場に押し込められ、夫の理解も援助も得られず、孤立無援の状態だったことが分かります。
では、お父さんはどうかというと、
お母さんを怒鳴ったり叩いたりしないで。
自分だけ勝手なことしないで。
もっと家族を大事にしてほしい。
もっと、子どもたちと話して。
家族で一緒に遊びに行きたい。
そんな子どもの訴えに、お父さんは答えます。
悪かったと思っているが、ストレスが溜まって気持ちを抑えることができなかった。
ストレスを酒で紛らわせていた。
妻がどんな気持ちでいるか考えたことがなかった。
嫁は姑舅にしたがうのが当たり前。
子どもは可愛いと思っていたが、どう接していいかわからなかった。
お父さんの答えからは、こんな父親の姿が見えてきます。
親と妻の間をとりもつこともできず、すべてを妻に押しつけ沈黙あるいは酒に逃げ込んでいる未熟な夫。
妻や子どもとうまくコミュニケーションをとることができない不器用な父親。
お父さんにはお父さんの事情があることもたしかです。
でも、一般的に旧弊な家族制度の名残の中で、妻の気持ちには鈍感で、コミュニケーション下手という父親が多いようです。
このような場合は、まずお母さんとお父さんに対話してもらい、お母さんの心を癒していきます。
お父さんに、
「今まで、おまえの気持ちに気づかなくて、悪かったな」
「おまえにばかり苦労かけて申し訳ないと思っている」
「これからは、お前の話をちゃんと聞くようにするから、何かあったら言ってくれ」
このような言葉をかけてもらうだけで、お母さんの傷つきひび割れていたハートが、みずみずしく弾力のある幸せなハートに変わるのです。
一人の人間として妻として尊重され愛を注がれることで、お母さんは、ようやく元気を取り戻し子どもに十分な愛をそそぐ余裕ができるのです。
お父さんにも癒しが必要であれば、同じように癒し、お父さんのハートを元気にしていきます。
年齢退行セラピーは、このようにクライアントさん自身だけでなく、潜在意識の世界で親の心を癒すこともできるのです。
親の心が癒されると、子どもは安心して「では、どうだったらよかったのか」という幸福なイメージを描くことができます。
幸福なイメージを描くことで、湧き出てくる幸福な感情を潜在意識に植えこんでいくと、それまで自分を苦しめていた記憶が消えないまでも気にならなくなります。
気になるから困っていたのですから、気にならなくなればいいわけです。
この作業を記憶の書き換えと言います。
そして、記憶を書き換えたあと、自分を幸せにする新しい信念を潜在意識に入いきます。
まとめ
・子どもの自分に戻って、親と対話し自分の思いと感情を吐き出す。
・親の潜在意識にアクセスし、その思いと感情を理解する。
・親を癒す。特に母親が重要。
・記憶を書き換える (幸福なイメージと感情を植え込む)
・潜在意識に新しい信念を植え込む。
マイナス思考回路からプラス思考回路に切り換えるワークやってみませんか
では、親として機能不全になってしまう親自身はどんな育てられ方をしたのだろうという疑問が湧いてきます。
そうなのです。
親としての機能を果たすことができなかった親も、やはり機能不全家庭で育っている場合が多いのです。
参考までに、わたしの両親の育ち方について書いてみます。
わたしの父は、異常に短気な父親にビクビクしながら育ったようです。
そして、すぐに爆発する夫 (父親)に陰で愚痴を言いながらも耐えてきた母親は、末っ子である父を甘やかし過保護に育てました。
その結果、父は素面では自分の意見を筋道立てて言うことができず、お酒の力を借りてうっぷんを晴らす行動パターンを繰り返すようなりました。
母も末っ子で、まだ幼い内に母親を病気で亡くしています。
少女のうちから家を出て寄宿制の看護婦学校に入った母は、母親の愛情も家庭のぬくもりも知らずに育ったのだと思います。
このように、機能不全のパターンは世代間で連鎖することが多いのです。
でも、その連鎖を止めることができるのは、連鎖に気づいた人です。
パターンに気づき、自分を変えようと決心した人は、自分自身を変えるだけでなく、世代の連鎖も断ち切ることができるのです。
自分自身だけでなく家族の歴史にも変化をもたらすことのできる人は、成長進化した勇気ある魂と言えるでしょう。
「家族の連鎖」を断ち切るのは勇気ある魂。自分が癒されると家族も癒される。
その他のトラウマ、イジメやパワハラ、セクハラ、虐待、事故などについては、ケースバイケースで感情の解放と癒しを行っていきます。
もちろん時間のかかるものもあり、そのやり方も一概には言えません。
でも基本的には、現在の自分がトラウマの場面に入っていき、子どもの自分を救い出すことから始めます。
催眠下とはいえ、トラウマが生じた場面に入っていくのは、勇気が必要です。
でも、そこを避けていては、いつまでもトラウマを解消することはできません。
あなたがトラウマを解消すると決意したのならば、大人になった今のあなたにはその力があるということです。
でも、安心してください。
信頼できる人あるいはセラピストを助っ人に頼むことで、あなたは安心して安全に子どもの自分を救い出すことができます。
相手との対話、謝罪あるいは罰のあと、出来事を書き換えます。
記憶は過去のものであり、もうここにはないのです。
今ここにはないものに苦しんでいるなら、その記憶を書き換えればいいのです。
そして、傷ついた自己イメージを回復していきます。
自分のものではない不要なエネルギー(悲しみ、恥、怒りなど)を浄化し、新しい信念、自分を幸せにする信念を植え込んでいきます。
まとめ
・トラウマが生じた場面に入っていき、現在(大人)の自分が当時(子ども)の自分を救い出す。
(自分が信頼できる人(セラピストでもOK)を助っ人に頼む)
・助っ人の力を借りて、相手と対話する。
・相手に謝罪してもらうなり、罰を与えるなりする。
・出来事を書き換える。
・エネルギーを浄化し、新しい信念を植え込む。
インナーチャイルドを癒すと、過去も未来も変わる
わたしが行っている年齢退行セラピーでは、記憶を書き換え、新しい信念を植え込む作業をしたあとに、今生の目的を探っていきます。
「自分は何のために生まれて来たのか」とは、誰しもがもつ疑問です。
その疑問に光を当てて解明していきます。
次に高次元にいる自分であるハイヤーセルフとも対話し統合していきます。
そして、最後に何年後かの自分の未来を見に行きます。
未来は確定していません。
また、セラピーを受ける前と解放と癒しのセラピーを受けたあとでは、エネルギーが変化し周波数が高くなっています。
その変化したエネルギーをもってすれば、どんな未来に行く可能性が高いかという、その可能性を潜在意識は見せてくれるのです。
必ずしも同じ未来に行くとはかぎりませんが、可能性の高い未来を見ることは、不確定な人生を手探りで生きているわたしたちに大きな勇気を与えてくれます。
「あなただけの静かな落ち着ける場所」でハイヤーセルフと対話しよう
魂は、自らを成長進化させるために、三次元の地球に来て厳しい体験に挑戦します。
自らの成長進化のためとはいえ、この地球での体験はあまりにも荒っぽく残酷で、厳しすぎるのではないか。
なんで、魂はわざわざこんな体験をしたがるのだろう?
そう思いますよね。
わたしもそう思います。
神との対話」(ニール・ドナルド・ウオルシュ著) の中で、たしか神はこんなことを言っていました。
白の中にいると自分が白であることが分らない。
黒の中に白い点を置いて初めて、自分が白であると気づくことができる。
なるほど。
魂はもともと自分が「愛である」ことに気づくために、対極にある「愛でないもの」を体験するということなのでしょう。
わたしが思うに魂は、
光を探し求めながらトンネルの闇を歩き続けていると、ふいに小さな光の点が見えたときの喜び。
そして、更に歩き続けると、光がだんだん大きくなり、ついにまぶしい光の世界に躍り出たときの歓喜。
更にこんな気づきまでも体験したいのかもしれません。
「あれ、わたしってもともと光だったんだわ」
わたしたちは、「わたしは愛であり光である」というゴールを目指しつつ、厳しい人生ゲームに夢中になっているのかもしれませんね。
「最高の自分」は、あなたの内なる宇宙でキラキラと輝きながら、あなたを待っています。
わたしたちはみんな「完全な安心」と「無限の愛」の世界に戻ろうとしている魂です。
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